社団法人 日本動物病院福祉協会

救急指定認定病院基準および認定病院基準

■ 前  文

社団法人日本動物病院福祉協会は、動物病院を利用する人々のために、その設備、管理、知識、技術、倫理の高い基準を設けています。会員は、その基準を達成するために、常に世界の獣医学を学び、実践し、地域社会の理解を深めるとともに、獣医学および社会科学、自然科学を通じて人と動物双方の生活の質の向上と福祉、ならびに人と動物と環境との調和に貢献することを目的として活動しています。  
認定病院は、(I)当協会に所属する正会員であること、(II)以下の基準を達成していることが条件であり、当協会の認定病院として社会に誇れる動物病院でなければなりません。

■ 認定の手続き

メンバーシップ委員会が選考と推薦を行ない、理事会が認定をします。また、認定は3年ごとに更新し、その都度基準を遵守することを宣誓しなければなりません。認定された病院は、病院内にJAHA認定病院証、神戸宣言、HABマークを明示しなければなりません。

■ 認定取り消し

申告に虚偽があった場合には認定を取り消し、その後3年間は申請することはできません。

■ 認定の中断  
  
認定後条件が変わり、条件を満たさなくなった場合には、条件が回復するまで認定を中断します。この場合、中断期間は看板等を一時とりはずしていただきます。

■ 看板等の返納  
  
認定の取り消し、またはJAHAを退会する場合には、会員、および認定を表する看板等は会員の負担で返納していただきます。

■ 施設、設備の基準
1. 病院設備
・待合室(受付)、診察室、処置室、手術室、X線検査室( 設備) 、入院室を備えなければならない。
2. 入院室
・空調設備を備えなければならない。
3. 手術室
・手術室は独立していること( X線設備の兼用は可)。
・手術室には吸入麻酔装置および生命機能監視装置がなければならない。
・入院室から直接手術室に出入りできてはならない。
4. X線室
・外部にX線が漏れないよう設備しなければならない。
・防護衣、防護手袋を備えなければならない。
・フイルムバッジまたは線量計を備えなければならない。
5. 検査機器
・血液検査機器(遠心分離器・顕微鏡・屈折計・血球計算機器・塗抹染色器具)、耳鏡、検眼鏡、
心電計、X線装置、血液化学検査機器、電解質(Na、K、Cl )検査機器を備えなければならない。
6. 滅菌
・オートクレーブあるいはガス滅菌器がなければならない。
7. マイクロチップ
・マイクロチップリーダーを備えなければならない。
8. 救急
・人工蘇生機器( レスピレータまたはアンブーバッグ) 、救急用セット( 薬剤および器具) を備えなければならない。


■ 管理の基準
1. 病院施設
・レイアウトのバランスが良く、居心地良く清潔でなければならない。
・騒音、悪臭など公衆衛生上問題があってはならない。
2. 入院室
・常に清潔に保ち、悪臭があってはならない。
・入院動物が快適に過ごせなければならない。
3. 手術
・気道および血管の確保をしなければならない。
・体温、呼吸、心音、心拍、心電図等について必要な事項のモニターをしなければならない。
4. 滅菌
・手術用の帽子、マスクを使用しなければならない。
・滅菌済のガウン、手袋、ドレイプ、器具、機材を使用しなければならない。
5. X線
・法令に定められた方法で被爆対策を講じなくてはならない。
・法令に定められた方法で廃液の処理をしなければならない。 ・必要に応じて各種造影検査が
できなければならない。
6. 検査
・POMRの基礎的な条件を満たすために、尿、便、血液の検査、細胞診、心電図検査、血液化
学検査、電解質(Na、K、Cl) 検査が実施されなければならない。
7. マイクロチップ
・マイクロチップ普及を推進しなければならない。
8. 病院スタッフ
・スタッフはJAHAの会員でなければならない。
・獣医師、VTを問わず、常勤の助手が1名以上いなければならない。
9. 継続教育の受講
・JAHA主催の継続教育で、理事会で定める指定セミナーには100 %( 病院単位で) 出席しな
ければならない。ただし、記録ビデオの購入をもって出席に替えることができる。
10. 診療記録
・全ての診療経過および検査結果はカルテに記録され、いつでも参照できなければならない。
11. マニュアル
・JAHAの発行するマニュアルは診療施設内に置き、いつでも取り出せるようにしなければならない。
12. HAB
・HAB思想の普及啓発について、例えばHAB事業、CAPP活動への参加、CAPP募金箱の
設置と報告、CAPP募金の推進、しつけ方教室の開催、ボランティアの育成などについて協力
しなければならない。
・JAHAの推奨する(科学的な根拠に基づく)フードや器具類の普及に努めなければならない。
・野生動物、負傷動物、迷動物等の保護をしなければならない。
13. 会員証等のについて
・JAHA会員証、および認定病院証、神戸宣言、HABマークを病院入口または待合室に掲示し
なければならない。
14. 注意事項 ・動物の販売をしてはならない。
・繁殖、ショー(コンテスト)等に供する目的で遺伝的欠陥を覆い隠す手術等をしてはならない。
・医療廃棄物は法令に基づいた処理をしなければならない。